ものすごく今更感たっぷりな気もしますが、このウィザードリィを抜きにして現在のRPGを語ることは出来ないでしょう。コンピューターRPGの始祖とも言われ(実際は更にその元となったゲームも存在しますが)このゲームに何らかの影響を受けていないRPGは恐らく無いものと思われます。
当エントリーで紹介するウィザードリィ リルガミンサーガはウィザードリィの1作目 Proving Grounds of the Mad Overlord(狂王の試練場)にその追加シナリオとなる2作目 Knight of Diamonds(ダイヤモンドの騎士)と3作目 Legacy of Llylgamyn(リルガミンの遺産)をセットにした超お得なカップリング作品です。
クリア済み(PC・FC・SFC・GBC・WSC・PCE・PS・SSなど)
ぶっちゃけ今ウィザードリィってどうなの?
私自身ウィザードリィにはかなりの時間を注ぎ込み、今でもウィザードリィライクゲーと呼ばれるものはそれだけで手を出してしまうウィザードリィ狂ですが(プレイ状況を見ていただければなんとなく察していただけるでしょうか)今プレイしても楽しめるゲームなのかと聞かれたらそれはまた別の話です。
さすがにオリジナルは30年以上も前のゲームですし、家庭用ゲーム機への移植の際にある程度は改善されているもののそれでもまだ色々な点で厳しいと言わざるをえません。ハマりさえすればそれこそ病気なんじゃね?ってくらい半永久的にプレイし続ける事も可能ですが、リアルタイムでプレイしていない(思い出補正が無い)方がこれからプレイするには少々辛いものがあるでしょう。
最近のゲームと比較しなければあまり気にならない部分もありますが
モンスターのグラに関してはむしろあのくらいで十分だったり過剰な演出は戦闘にかかる時間がムダに長引くだけなのでかえってそのシンプルさを好む方も少なくないと思いますが、それ以外の点に関しては現在の親切すぎるゲームに慣れてしまったプレイヤーには数時間プレイしただけでクソゲー扱いされる可能性すらあるんじゃないかというのが正直なところです。
クリアだけなら時間はそれほどかからない
ダンジョンのギミックが結構いやらしいので全階層をマップの隅から隅まで律儀に踏破しようとするとそれなりに面倒で時間もかかりますが、ストーリーはあって無いようなものなので下層に降りる為に必要なイベントだけこなしていけば10時間もかからずにシナリオの目的を達成する事も可能です。もちろんレベル上げや育成を要領よくこなして全滅などの事故も無ければ(言うのは簡単ですけどね?)の話ですが…
とにかくモンスターをバッサバッサと切り倒してお宝を掘っていられれば最高に幸せというナチュラルボーンハクスラーな方はクリア後も好きなだけダンジョンに籠もってアイテム収集を楽しむ事が出来るというか、それが楽しめる人であればそこからが本番と言えるかもしれません。



不満があるとすればアイテムの種類がちょっと物足りないかなという気はしますが、そこはシナリオ3本分あるという事でね?
今からプレイするなら
大人の事情(主に版権的な問題)で移植やリメイクが絶望的な今、ウィザードリィがプレイ可能なのはこのリルガミンサーガが最も現実的な選択肢かと思われます。
そもそもシステム自体が古いのでUIに関してはお世辞にも褒められたものではありませんが、他のシナリオへのキャラクター転送やアイテム・モンスター図鑑などが実装されているだけでもオリジナルのバージョンに比べたらかなり遊びやすくはなっているので贅沢は言えないところでしょうか。


SS版のみボーナスダンジョン
ウィザードリィ リルガミンサーガはPS(プレイステーション)・SS(セガサターン)・Windowsと3つのプラットフォームでリリースされていますが、なぜかSS版のみボーナスダンジョンという別シナリオ的な扱いのダンジョンが収録されています。なので今からプレイするならSS版を一番オススメしたいところですが、そのせいでかなりのプレミア価格になってしまっているのでそれを考慮するとPS版が無難と言えるでしょう。
ウィザードリィ リルガミンサーガ 商品リンク
PS版にはSuperLite GOLDシリーズという廉価版もありますが、通常版とセーブデータの互換性が無くニューエイジオブリルガミンの5に引き継ぎが出来ないらしいので購入する際は注意してくださいね?